2021年度B級コーチ養成講習会1日目
- 2021.05.03
- B級コーチライセンス
- B級ライセンス, 指導実践
バタコーチです。
いよいよ講習会が開始になりました。事前課題も何とか提出することができて、これから半年以上をかけて臨むことになります。前置きはここまでにして、講習会でやったことの概要や自分の感じた内容を共有していきたいと思います。
参加人数
15名でした。4種と3種に関わる方が多かったです。年代としては30代の方が一番多かったですが40代も私を含めそれなりの人数がいました。
概要
ガイダンス
講習会の説明などを実施しました。ポイントの一つとしてオープンマインドという意識が大切だと感じました。初めて出会う方々も仲間であるという精神で、それぞれに質問をしたり、自分のコーチとしての考えを書き出したりしました。恐らく講習修了時に、自分自身がどのように変化したのかを確認できるようにすることも目的であったのではないかと思います。
B級ライセンスですが2021年1月現在で、長野県内に所有者が190人程度となっているが、これを300名に増やすことを数値目標としているそうです。B級指導の内容を子どもから大人までをターゲットにして、個人戦術からグループ戦術まで網羅した質の高い指導を、サッカー指導のスタンダートとしたいということが背景にあると解釈しました。昔言われていたC級はU-12を対象、B級はU-18までというような考えは今度はなくしていくことになるようです。
講習は前期と後期に分かれていますが、間と期間ではe-ラーニングによる自宅での講習を行うとのことです。また、毎年、提出物のレポートに不正が出ていると言っていたことから、e-ラーニングの講習の成果物としてレポート提出があることが想定されます。
分析①
教材としてJFAサッカー指導教本2020を使用しました。分析の項目はP22からP34になっています。基本は自チームの分析となり、分析に必要なサッカーの原理原則や目的などを理解して、即座にゲームから課題を言語化できるようになる必要があると感じました。整理のためにポイントをまとめたいと思います。
何を観るのか
サッカーは観る->判断->実行の連続である。観ると判断に課題がある場合は、原因をサッカーの目的、プレーの原則、サッカーの基本戦術の視点で分析をする。実行に原因がある場合はテクニックの視点で分析をする。
サッカーの目的
攻撃:ゴールを奪う/ボールを保持する
守備:ゴールを守る/ボールを奪う
攻撃から守備への切り替え:ボールを素早く奪い返す/相手の攻撃を遅らせて守備の態勢を作る
守備から攻撃への切り替え:素早くゴールへ向かう/攻撃の態勢を早く作る
オンの選手もオフの選手もこれらの目的を選手が意識できているか、特にB級では2,3つ先のプレーまで遡って現象を理解する必要があると言っていたと思うので、オフの選手がどのような準備(観る/判断)をしていたのか、まで意識してゲームを分析する必要があると感じました。
プレーの原則
攻撃:突破 ー 幅と厚み ー 活動性 ー 即興性
守備:遅らせる ー 集結と厚み ー バランス ー 自制
目的のために、局面を理解して原則に沿ったプレーを選択できているか分析する必要があります。
基本戦術
観る
攻撃:ヘッドダウンしていないか/ゴール方向を確認しているか(体の向き)
守備:ボールと相手を同一視できているか
攻撃の個人戦術
ボールホルダー:ゴールを目指す/ボールを失わない
オフ選手:相手の背後を狙う/ゴールを目指すため前足でボールを受ける/ボールを失わないために後ろの足でボールを受ける/サポートの動き
守備の個人戦術
ファーストDF:
シュートを打たせない/ボールとゴールを結んだ線上/距離(間合い)/構え/ステップワーク/いつ身体を入れるのか(奪いに行くのか)
セカンドDF:
同一視/ゴールと相手の線上を意識(線上とは限らない)/背後を取られずボールへチャレンジできる距離/正しいポジションを維持するためのステップワーク/ボールの移動中に相手に寄せる
他にもたくさんありますが、まずは自分がまず理解していなくてはいけないポイントを挙げてみました。
ゲームを分析する
高校生とゲームをしました。受講生チームが2つに分かれて高校生チームと試合をしました。
受講生A 対 高校生A
受講生B 対 高校生B
高校生A 対 高校生B
受講生Aのチームは高校生Bを分析して、受講生Bのチームは高校生Aを分析しました。分析の結果をチーム内でディスカッションして指導計画案を作成して、翌日の指導実践を行うことになります。
プランニング
いつまでに改善するかを、年単位などの長期の計画/月単位など中期の計画/週や日など短期の計画 で考えます。今回は4人組でディスカッションして、週間トレーニング案をプレゼンしました。部活を想定していたり、グラウンドの制約やオフの日の選手へのアプローチの仕方など、色々と考える機会になりました。
指導計画では、どのように改善するかを実現するためにオーガナイズが大切だと認識しました。自然と改善しあい現象が発生して改善へ導くことができるのが良いです。前提条件として安全であることがあり、その上で用具、人数、広さ、ルール、時間などを設定することになります。
トレーニングメニューを考える上では、最後に実施するゲームで目標を設定して、ゲームから逆算して、TR2、TR1、W-upと設定していきます。その上で視点として下記のようなものがあります。
ゲームを想定(全面性)
プレー機会の確保(反復性)
難度の調整(漸進性)
テーマにフォーカス(意識性)
個々に応じる(個別性)
ゲームに近い状況。現実性(リアリティ)
テーマに近い状況。明瞭性(クラリティ)
オーガナイズ
安全
ピッチ上のどの場所を想定しているのか
攻撃方向
ゴールの設定
ピッチとグリッド(幅と長さ)
人数
ルール
ローテーション
プレー時間と回数
用具
ゲーム形式
ポイントだけ拾い上げてみました。詳細は教本のP42~P50です。
1日目は4人グループで指導計画を作って解散となりました。翌日から指導実践となります。
では
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