「勝たなければいい選手が育たない」は、本当か?を読んで

「勝たなければいい選手が育たない」は、本当か?を読んで
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バターコーチです。

今日はサカイクWebの記事「「勝たなければいい選手が育たない」は、本当か?」を読んでの感想になります。

https://www.sakaiku.jp/series/growth/2019/014059.html

記事を読んで伝えたいと思われる点は日本の補欠文化に対する警鐘です。

試合に出られない子を切り捨てる日本の指導、平等に機会を与える欧州

このようなタイトルで話を進めており、

昨年末に開催されたJFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会でも、エントリーした選手全員をプレーさせたのは、48チーム中わずか9チームだけでした。

と、田嶋幸三会長が怒りのコメントを出したというようなことを述べております。私は上手い選手だけを出して、下手な選手に出場機会を与えないことは、育成という視点では間違っていると考えております。小学生が卒団してもまだ12歳ですし、人間としてまだまだ未完成な状態で卒団する訳ですから、そこで出場機会に差をつけてしまうことは、育成年代の選手に対する扱いとしてどうだろう?という考えです。

しかし、私は田嶋幸三会長のコメントに対しても「あなたがそれを言いますか?」と若干憤りを感じています。私の知る指導者の方は皆育成に対して真摯に向き合っていて、勝利優先の指導を信条にしているような人は一人もいません。しかし、そのような指導者の方でも、実際の大会になると選手起用に偏りが出ているのが当たり前になっている現状があります。つまり、指導者の信条の通りに起用することが難しい大会形式にこそ問題があるのではないでしょうか。

そもそも、大きな名誉ある大会は基本負けたら終わりのトーナメントです。負ければ次はありませんので、当然勝ちを意識した選手起用になってしまうでしょう。そのようなトーナメントの大会を中心に運営しておきながら、選手の出場機会に対する問題を指導者に丸投げするような言い分がどうなのか、という感想です。私個人としては、トーナメント形式の全国大会は、小学生年代では不要だと考えております。全国大会をなくして空いた時間を地域チームでのリーグ戦に回したり、または地域貢献活動をするなどをしたほうが、よっぽど選手育成には役立つのではないでしょうか。

今回は、指導者は選手育成にて出場機会を与えることが大切なのは重々承知しているが、それがやりにくい現状がある。という問題提起をお伝えしたいと思い書かせて頂きました。

では