JFAサッカー指導教本2020 第二章:ゲーム・プレーを分析する④
バタコーチです。
今日は、JFAサッカー指導教本2020 第二章:ゲーム・プレーを分析する、その4です。私なりの解釈で記載していきます。
第二章:ゲーム・プレーを分析する
ピッチ上の位置での分析と原則
2つのゾーン
ピッチを自陣と相手陣の2つに分けて分析します。先の分析の観点にあった局面やプレーの原則に照らして見てみる方法です。自陣ではボールを保持できているかが分析の観点となり、相手陣ではシュートやラストパスを選択していたかが重要とあります。私の担当しているU-10やU8の選手には、この2つのゾーンで分析する方法ですとピッチ上のラインを境にして説明できるのでがわかりやすいかと思います。
3つのゾーン
ピッチを3分割して「ディフェンディングサード」「ミドルサード」「アタッキングサード」にゾーンを分けて呼んでいます。各ゾーンで4つの局面やプレーの原則を観点に分析するとあります。ここでは各ゾーンごとにプレーの原則が違っているとあります。
ゾーン | 原則 | キーファクター |
アタッキングサード | チャレンジを優先して考える | シュート/突破/創造性/勇気 |
ミドルサード | チャレンジとセーフティをバランスよく | 組み立て/リズム/主導権/確実性 |
ディフェンディングサード | セーフティを優先して考える | 安全第一/集結/バランス |
この分析は、チームでの決め事が前提になることが多いかと思います。日頃の練習から選手自身がどのゾーンでプレーしているのかを意識される声かけが必要になりそうです。
数的状況での判断基準
ここでは「数的優位と数的劣位の状況」「その状況でのプレーの判断基準が正しかったかを分析する」とあります。ここで最も大切なことはボールの状況であると記載があります。
状況 | 判断基準 |
攻撃の数的優位 | ビルドアップやカウンター時に発生しやすい状況。早く攻めることが大切になる。 |
守備の数的劣位 | ビルドアップやカウンターに対する守備では相手の攻撃を遅らせること。 |
攻撃の数的同位 | ボールを持たない選手と協力して積極的に突破を狙う。プレーの原則にある攻撃の優先順位を意識すること。 |
守備の数的同位 | チャレンジ&カバーで突破を防ぐ。プレーの原則にある攻撃に対する守備の原則を意識すること。 |
攻撃の数的劣位 | ボールを保持して味方のサポートを待つ。相手は積極的にボールを奪いに来ており、ボールを失うと数的劣位での守備の状況になる。 |
守備の数的優位 | チャレンジ&カバーで積極的にボールを奪いに行く。 |
このほかにピッチを縦に分割した3レーンや5レーンといったレーンの考え方。ピッチの位置ではなくフォーメーションにおける選手間の横の関係で表すラインの考え方での分析があります。レーンやラインをチームの共通認識として徹底させることはプロでもとても難しいと思います。どのような戦術でもプレーに表現できるように、基本的な戦術として、今回のような分析を選手自身ができるようになっていることが望ましいですね。
次回は章が代わって「第3章:プランニング」になります。
では
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